欧米ではダークストアがすでにポピュラーな存在となっており、日本人のライフスタイルが多様化してきたことから、日本国内でもニーズが高まりつつあります。大手スーパーやフードデリバリー事業を展開する企業からも、ダークストアのニーズと利便性について高い注目を集めています。
この記事では、ダークストアの特徴と仕組み、日本国内での事例について解説します。
また、弊社が卸問屋として、ダークストアへ卸している事例もありますので、具体的にご紹介します。
目次
ダークストアの基礎知識について解説!
ダークストアとはお客様が入れる実店舗を持たず、インターネット上で販売される商品専用の物流拠点・配送の拠点として機能する店舗のこと。
実際にその場でお客様が購入できないことから、「ダークストア」と呼ばれるようになりました。簡単に言うと、宅配専門のスーパーマーケットです。ダークストアの建物は物流施設に見えますが、中に入ると実際の店舗と同じように商品が陳列されています。
ダークストアの利用方法は簡単で、公式サイトまたはスマホ専用アプリで希望の商品を注文すると担当者が倉庫にある在庫から商品を探し、梱包、配送をしてくれます。
ダークストアは、下記のような消費者のニーズにマッチしています。
①忙しくて買い物に行く時間がない
②車を持っていない
③会計時の列を並びたくない
④重い荷物を運ぶのが面倒
⑤外出するのが面倒
このような不満が意外と消費者は大きなストレスと感じているようです。それをすべて払拭できるダークストアは、今後もさらに利用が増えると考えられます。
では、ダークストアについてさらに詳しく説明していきます。
ダークストアの特徴
ダークストアの特徴といえば、購入から手元に届くまでのスピードが速いことです。注文からお届けまで当日、または最短10分~30分というところもあります。その速さの理由は、配達範囲を絞ること。拠点となるダークストアを中心に半径1~2キロという比較的狭い範囲に絞っています。
そして、担当者が注文商品を探している間に配達員は行き先のチェックや出発準備をし、商品が揃い次第、出発する。そうすれば、短時間での配達が可能なのです。
もう1つの特徴は、人通りの多い場所に店舗を構える一般的なスーパーマーケットとは違い、ダークストアは人通りの少ない裏道や地下などにあることです。場所を選ぶ必要がないため、多様な商品を取り扱いつつ、賃金を抑えることができます。
ダークストアの気になる価格はというと、スーパー並みのところが多く、高めでもコンビニと同じくらいに設定されているところがほとんどです。
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ダークストアのメリット
ダークストアのメリットについて大きく2つにまとめました。
注文から配達までのスピードが速い
ダークストアの最大のメリットはスピードです。速さについてはどこも競争で、受注から発送までの時間を極限まで短縮する工夫が各店舗でなされています。
既存店舗の有効活用
最近ではコロナ禍ということもあり、余儀なく閉鎖する店舗も増えています。そういった店舗を利用しダークストアとして有効活用されています。
ECシフトの流れに伴い、総合スーパーなども閉鎖店舗を利用し、ネットスーパーやダークストアの展開を急いでいるのも最近の傾向です。
ダークストアのデメリット
便利なダークストアですが、デメリットもあります。
取扱商品数の限界
ダークストアは小さめの店舗内に商品を陳列することが多く、取り扱える商品の種類や数に限界があります。店舗によって多少の違いはありますが、2,000~4,000品目ほどのところが多く、コンビニと同じくらいと考えていいでしょう。
配達員の人手不足
ダークストアでは、注文商品を探し配送までするため配達員が多く必要になります。そのため、人手不足については現在の課題の1つとなっています。
ダークストアとネットスーパーの違い
一般的なネットスーパーとダークストアとの違いはどうでしょうか。
ネットスーパー | ダークストア | |
---|---|---|
配達時間 | 最短3時間 | 最短10分 |
商品をピックアッする場所 | 一般客が入る店舗 | 物流倉庫 |
在庫状況 | 一般客の入る店舗とネット用の在庫が併存 | ネット用の在庫のみ |
配達範囲 | 4~8キロ圏内 | 1~2キロ圏内 |
この表をみてわかる通り、ダークストアはネットスーパーに比べて効率的に希望通りの商品をお客様の手元に届けられるということがわかります。ネットスーパーも速くて便利というイメージはありますが、ダークストアはさらに利便性に優れています。
基礎知識がわかったところで、日本での事例を具体的に紹介していきます。
日本国内のダークストア事例からわかる特徴
日本国内のダークストアの状況はどうでしょうか。
ダークストア事業にすでに参入している企業を一部紹介します。
イトーヨーカドー
関東地方を中心に19都道府県に店舗を構える総合スーパーです。生鮮食品から日用品など3万点と総合スーパーならではの品揃えです。2015年より西日暮里店を拠点としてダークストア型ネットスーパーをスタートしました。
一般客が入る店舗で注文商品を探すタイプのネットスーパーは、1日につき500件程度の注文しか受けられませんでした。しかし、イトーヨーカドーのダークストアでは、ネットスーパーと比べると約4倍の注文数に対応することができます。それは、混雑した一般客が入る店舗より、一般客が入らないダークストアと呼ばれる商品センターで商品を探した方が、圧倒的に短時間で探すことができるからです。また、1日に最大で2000件規模の受注に対応でき、効率的であると言えます。
当日注文、当日配送が可能ですが、配送料については、冷凍食品など温度管理を必要とするかどうかで異なります。イトーヨーカドーはセブン&アイ・ホールディングスの傘下であるため、セブンイレブンなどで使えるnanacoポイントもためることができたり、母子手帳の提示で一定期間配送料が安くなるなどのサービスもあります。
OniGo (オニゴー)
日本国内では初めての本格的なダークストアを展開しているのが、OniGoです。「10分で届く宅配スーパー」のキャッチフレーズで、食品・生鮮食品・日用品を中心に宅配事業を展開しています。専用のスマホアプリで1000種類以上もの商品数の中から希望のアイテムを選び、注文を確定してから10分以内に自宅に届く仕組みです。
商品を探す時間は、1~3分と短くピッカーの端末に商品画面を表示するなど工夫しています。短時間で配達するため、注文可能な範囲を配送拠点から半径1.5km以内のエリアに絞り込み、配達スタッフが店内に常駐して、注文を請けたら即配達できる体制が整っています。
営業時間は朝10時から夜10時までで、2月にはローソン100との協業がスタートし、100店舗への拡大を目指しています。
Uber Eats(ウーバーイーツ)
食品・美容品・日用品・衛生用品などを中心に、1100点以上もの多彩なジャンルの商品を取り扱っています。朝7時から深夜0時まで営業しており、Uber Eats専用のスマホアプリを使って欲しい商品を選び、届けてもらう事ができます。最低注文金額がなく、1点からでも注文できるのが特徴です。 ただし、所定の配送手数料はかかります。
配達平均時間は約30分ほど。配達員が届ける最中も注文者がGPSで配達員の位置を確認することができるため、配達時間を予測することができます。自宅だけでなく、会社やお花見など自宅以外の場所にも配達してくれるため、イベント時にも活躍しています。
最近の傾向としては、コロナ禍ということもあり有名店や人気店の料理を注文する方も多くなっています。その理由として、並ばず自宅でのんびりレストランと同じものが食べられることやお得なクーポンの利用ができるからだと言えます。
ここでは、代表的なダークストア3つを紹介しましたが、他にもMeshやウォルトマーケット、クーパンなども既に参入しています。
菓子問屋がダークストアに商品を卸している事例のご紹介
ダークストアで販売する商品の仕入方法は色々ありますが、弊社も卸しています。激安・格安で商品が購入でき、商品在庫も持つこともなく、現金決済のため、新興企業でも利用できるのがその理由だと思います。
タジマヤは創業100年の老舗の卸問屋で、お菓子・飲料・食品・日用品・ギフト品・業務用 (プロ向けの食品・調味料・雑貨)まで、20,000を超える商品を取り扱っています。
法人、小売業者、大手食品メーカーとも長年の取引があり、確かな信頼と実績があります。
流通経路を大幅に短縮し、基本的に商品代金の支払いは現金で持ち帰るキャッシュアンドキャリー (C&C) 方式を採用していることから運送費用と手間を省けるため、良い品をより安くお届けすることができます。
では、ダークストアにおける菓子問屋タジマヤを使った仕入れ方法を見ていきましょう。
まず、仕入れ方法には2つの方法があります。
仕入れ方法①店舗
近くにタジマヤの店舗があるダークストアは、店舗まで仕入に来ていただいています。
タジマヤは東京都に本拠地を置き、神奈川県・千葉県・埼玉県・栃木県・群馬県の1都5県にて、19支店1営業所を展開しています。
法人の方であれば、はじめてのお取引でも審査などが無く、現金で購入し、その場でお持ち帰りいただくことができます。
タジマヤの公式サイト「店舗一覧」はこちら
*ご利用には会員登録が必要です。
仕入れ方法②通販
近くにタジマヤの店舗が無い場合、またはネット通販に慣れているダークストアでは、タジマヤの通販サイト「タジマヤ卸ネット」をご利用いただいています。
24時間利用可能で、離島など一部の地域を除き、全国各地どこからでも必要な時に必要な商品を仕入れることができます。
通販サイト「タジマヤ卸ネット」はこちら
*ご利用には会員登録が必要です。
次に、実際にタジマヤで仕入れされている事例をあげていきます。
お客様の仕入れ頻度や仕入れ方法
ダークストアの仕入れ先としてタジマヤを継続的にご利用いただいているお客様もいらっしゃいます。
例えば、都内に拠点をおく某ダークストア様の事例ですと、通販サイトの「タジマヤ卸ネット」を利用し、数店舗ともに週に2~3回程度の頻度、1回あたり3~4万円の仕入れを継続的にしていただいております。 その他にも、最初は現物を見て説明を聞きたいということで店舗に足を運んでくださいましたが、以降はネット通販へと仕入れ方法を変更されるお客様もおみえになります。
このように、タジマヤでは実際にダークストアビジネスをされている方たちに利用していただいている実績があるのです。
では次に、みなさんがタジマヤで仕入れするメリットについてお伝えします。
ダークストアビジネスをしている方に必見!タジマヤを利用するメリット
ここからは、知っておきたい老舗の卸問屋タジマヤを利用するメリットについて考察していきます。ダークストアビジネスをすでにしている方も検討している方も必見です!
店舗と通販の併用が可能
1都5県に実店舗 (19支店1営業所)とネット通販「タジマヤ卸ネット」どちらも利用できます。店舗に来店していただければ、仕入れについてのお困り事の相談、提案もさせていただいています。
また、直接商品を見たい時やすぐにでも仕入れが必要な場合は、店舗の方がスピーディーに購入ができます。
遠方だったり時間が無く配送を希望する場合などは、タジマヤ卸ネットで注文をするなど、その時の状況に合わせて、店舗と通販を臨機応変に上手に使い分けましょう。
店舗と通販、それぞれ会員登録が必要となりますのでご注意ください。
タジマヤ公式サイト「会員登録」はこちら
通販タジマヤ卸ネット「会員登録」はこちら
品揃えが豊富
お菓子・飲料・食品・雑貨・日用品など、有名メーカーの商品からタジマヤオリジナルブランドまで、20,000アイテム以上の豊富な品揃えです。 お探しの商品の在庫がない場合でも、お取り寄せが可能です。
タジマヤで取り扱う各商品について、売れ筋商品や売れ行きのよい商品などの動向を的確に見極め、常に品揃えに反映しています。
問屋価格で安い
基本的に問屋価格で販売しているため、どの商品も激安・格安価格で提供することができます。通常の卸売価格が安いことはもちろん、特売品・お買い得品・訳あり品など多数取り揃えています。
特に、お茶やお水などのタジマヤオリジナルブランドは、激安価格で仕入れることができます。
在庫を多く持っている
倉庫スペースが広く、大量の商品を十分に確保できるのがタジマヤの強みです。 必要な時に必要な物を必要な分だけ仕入れができるように豊富にストックしている為、いつ行ってもその場で商品を持ち帰ることができます。
万が一、在庫がなかった場合でもお取り寄せなど柔軟な対応ができるのでお声掛けください。
初めてでもすぐに仕入れ可能
ダークストアに参入したばかりで仕入れ先に困っている新しい事業者様でもすぐに仕入れすることができます。会員登録は必要となりますが、その場で簡単に登録できます。
仕入れに困ったときはタジマヤにお任せください!
この記事では、現在、注目されているダークストアについて特徴や仕組みなど詳しく解説しました。日本国内ではダークストアの普及にはまだ依然として遅れをとっていますが、時代の変化とともに欧米並みにダークストアが普及するまでには、そう遠くはないでしょう。
ダークストアとして、仕入先をお探しの企業様は、卸問屋タジマヤまでお気軽にお問い合わせください。
タジマヤ公式サイト「お問い合わせ」はこちら